ソフトバンク・ドラ3 甲斐生海の宝物 "祖父が「ホームラン貯金」で買ってくれたグラブ"

もしおじいちゃんお父さん生きてたら地元ホークス入団めちゃくちゃ喜んだろうにな

「ホームラン貯金」でグラブ買ってくれた祖父、憧れの父らの相次ぐ死…絶望で野球離れた甲斐生海は鷹のドラ3指名を受けた

大学寮の自室には色あせたグラブが大切に飾ってある。今は亡き祖父の山下正次が積み立てた「ホームラン貯金」で九州国際大付高時代に買ってくれたものだ。
北九州市民球場のすぐ近くで鮮魚店を営んでいた正次は、孫の試合を見るために仕事を抜け出しては球場に駆け付けた。
本塁打1本につき3000円‐。正次にとってはささやかだが、大きな楽しみだった。甲斐が高校野球を終えるころには10万円近くに達していた。
（中略）
甲斐にとって理想の選手は、高校時代に強豪校でプレーした経験のある父の和美だった。
（中略）
高校では甲子園出場の夢はかなわず、進学した東北福祉大では「悲劇の連鎖」に襲われた。
入学直後の2019年6月に正次が病で帰らぬ人になると、翌20年3月には和美と曽祖母が相次いで亡くなった。